【2018年12月10日】暴行容疑で貴ノ岩関が引退に追い込まれることになった。その記者会見にて、こんな質問が記者の間から飛び出した。
「もし過去にさかのぼれるなら、いつに戻りたいですか?」
「新弟子に戻りたい」と涙を浮かべて語った会見は印象的だった。
我が身に置き換えれば、「あの失言を取り消したい」「日本酒をあんなに飲まなければ」など、酒にまつわる失敗を数多く思い起こすが、泥酔していたせいか、事の詳細をあまり覚えていない。罪深い奴だ。
過去のドラマを思い出した。2014年に放送されたTVドラマ「素敵な選TAXI」では、竹野内豊扮する枝分が運転するタクシーで指定した時間までタイムスリップできるのだ。そして、誤った選択をやり直すことになるのだが。
過去に戻って何度やり直しても、最初に選んだ選択よりうまくいくことはない。やり直せばやり直すほど、結果は悲惨になっていく。これは現実においても言えることではないのか。過去の過ちを悔やんでも仕方ない。むしろ、そうなることが運命によって決められていたと諦めたほうが潔い。
普段身の回りで起きる不愉快な出来事も最初から予定されていたものと考えれば、いちいち一喜一憂することもない。そもそも不愉快というのは、外的要因に対して過剰に反応したもの。不愉快だと思わなければいいのだ。そういうことにしておこう。
貴ノ岩関には、十字架を背負うような人生は送ってほしくない。追及すべきは相撲協会の構造的な問題。本丸へは踏み込まず、個人の揚げ足取りに精を出すマスコミにもうんざりしている。一般人による無責任なツイートも、感情的で幼稚な発言なら効力はない。不寛容から寛容へ。